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赤いLITE、MOONLIGHT

先日、LITEのツアーファイナルに行ってきた。

すばらしいライブだった。

彼らは「間」の魔術師だった。「間」術師だった。たたずまいから何から、とてもよかった。

代官山の街は静けさに満ちていて、ちょうどエコドライブのためにエンジンを切ったバスの車内みたいだった。

まだライブは始まっていなかった。台風にもかかわらず、多くの人たちがLITEの演奏を今か今かと待っているところだった。台風のかもしだす雰囲気は地下の奥深くにまでも及んでいた。

不穏な空気の中、LITEが入場したが、機材トラブルがあり、何とも言えない空気が辺りを支配した。照明の暗さがそういった雰囲気に拍車をかけていた。

やがてトラブルがシュートされ、どちらかといえばおもむろに演奏が開始された。

赤い照明。

音の粒子が空気を切り裂くまでの鋭さを帯びた。

肺の下あたりが痛み出す。うまく呼吸ができない。

彼らがつくりだす半端じゃない「間」に圧倒されてしまった。

ライブは二部構成で、あいだの休憩時間に、タケダくんとコウゾウくんの二人が演奏する一幕があった。マイクをセッティングしていたので、まさか歌うのでは?と思いながら観ていた。演奏が始まり、タケダくんが歌う素振りを見せたが、結局歌わなかった。「歌わないんかい」と思いつつも、すばらしい演奏であった。

第二部が始まり、さらにアッパーになっていった。吹き荒れる台風のごとく、彼らは音楽的ピークへ向かっていった。

そうだ、と僕は思った。ライブが始まる前のあの街のスタティックな雰囲気は、まさに「嵐の前の静けさ」だったのだ。

そうして台風は直撃したのだ。局地的に、代官山UNITに。

LITEの皆、どうもありがとう。

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